コストについて

最も低コストのエネルギー供給が可能

「トリウム溶融塩炉」は、1.の理由から他のあらゆる発電方法よりも低コストを実現でき、2.のような発電コストでエネルギーを供給することが可能となります。

1.トリウム溶融塩炉が低コスト発電を実現できる理由

核燃料に低コストのトリウムを使用でき、必要な核燃料のみを使用し、軽水炉のように核燃 料を燃え残すことがなく、核燃料を燃料集合体に加工する必要がないので、燃料費が安くすみます。
燃え残した使用済核燃料を生成せず、高レベル核廃棄物等の排出量が少ないので、廃棄物 再処理や核廃棄物処分のための費用が少なくてすみます。
燃料交換が不要で長期連続運転が可能なため、高い稼働率を実現できます。
原子炉の構造が制御機構が単純なため、建設コストや運転コストを低く抑えられます。

2.トリウム溶融塩炉とその他の発電方法とのコスト比較

2021年度にTTSが2.5万kW級超小型溶融塩炉の概念設計において試算した発電コストは約6円/kWhとなりました。この数値を踏まえた20万kW級小型溶融塩炉の発電コストは、規模の効果を考慮すると約5円/kWhと推定され、将来的には、技術開発による約4円/kWh以下のコスト実現も視野に入ります。
この値は、資源エネルギー庁の発電コストワーキンググループが行なった2030年モデルプラント試算結果のどの発電コストよりも圧倒的に低いです。
トリウム
熔融塩炉
軽水炉
石炭
天然ガス
風力
太陽光
バイオマス
設備
償却費
2.0
6.0
2.8
1.0
17.4
22.5
4.0
燃料費
0.004
3.0
1.8
2.8
0
0
4.7
運転費
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
合計
3.0
10.0
5.6
4.8
18.4
23.5
9,7