使用済み核燃料の処理について
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使用済核燃料の処理について

「トリウム溶融塩炉」は、従来の主流原子炉である「軽水炉」が持つ使用済核燃料の処理に関する問題を原理的に解決します。

1.燃え残しの使用済核燃料を発生させない

軽水炉は原爆のような核分裂の爆発的な連鎖反応を抑制させるため、大量のウラン238を核燃料に混入して余分な中性子を吸収させていますが、これらのウラン238は燃料交換の時に大半が燃え残って使用済核燃料となります。一方、溶融塩炉では長期間持続的に可動し核燃料を燃やし尽くすので、燃え残しの使用済核燃料を大量に発生させることがありません。
(原子炉内の燃料塩は定期的に化学処理を行って核分裂生成物を除去した後、原子炉に戻して燃やし続ける)

2.プルトニウムや超ウラン元素をほとんど生成しない

軽水炉で使用されるウラン238は中性子を吸収するとプルトニウムが生成され、さらに中性子を吸収するとプルトニウムよりも重い超ウラン元素を発生させます。それらの超ウラン元素は半減期が数万年にも及び、地層埋設してもそれだけの長期間管理し続けることが難しいため、使用済核燃料の最終処分を困難にしています。
一方、トリウム熔融塩炉では、トリウム232が中性子を吸収して大半が核燃料のウラン233(又はウラン235)となって燃焼されるため、プルトニウムや超ウラン元素を発生させることはほとんどありません。このため、使用済核燃料として処分しなければならない核分裂生成物の発生量はわずかで、その多くも半減期が最大で数百年程度と短いため、使用済核燃料処理の負荷は極めて小さいのです。

3.プルトニウムやMAを減容化できる

溶融塩では、既存原発で生成したプルトニウムをU233の代わりの燃料として、軽水炉でのブルサーマルより効率的に燃やし、減容化することができます。また、その他の超ウラン元素も核分裂性同位体は燃料として利用でき、減容化することができます。
.六ヶ所村再処理工場から出るプルトニウム・高レベル核廃棄物を乾式フッ化処理により フッ化物にする。
.得られたフッ化物はフッ化物熔融塩に溶解して液体燃料とし、軽水炉燃料として使う。
.液体燃料なので、溶解再処理不要。使用後成分調整をして循環再使用する。プルトニウム・長寿命マイナーアクチニド(Np)は1回の処理では消滅できないが、外部に取り出すことなく最終的に消滅する。
.最終的に少量の高レベル核廃棄物が残るが、地上で管理保管し地層埋設しない
.管理保管している核廃棄物の消滅処理技術の開発と用途開発を今後継続して行う。
分類
核種
半減期
1t 当りの
含有量
1t 当りの
発熱量(W)
フッ化処理後の形態
気体 固体
核理対象変換・消滅処
備考
U
U-235
U-238
7億年
45億年
10kg
950kg
<0.1
<0.1



Pu
Pu-238
Pu-239
Pu-240
Pu-241
88年
2.4万年
6570年
14年
10kg
0.6
<0.1
<0.1
<0.1






プルトニウムは核爆弾の燃料
になる。
MA
Np-237
Am-241
Am-234
Cm-244
214万年
433年
7400年
18年
582g
413g
136g
38.9g
<0.1
47.1
0.9
110



200万年以上の長寿命
主なFP
Se-79
Sr-90
Zr-93
Tc-99
Pd-107
Sn-126
I-129
Cs-135
Cs-137
Sm-151
6.5万年
29年
153万年
21万年
650万年
10万年
1570万年
230万年
30年
90年
6.6g
617g
926g
994g
282g
30.5g
2.3g
487g
1.4kg
13.1g
C
白金属
2kg